カップリングコンデンサ
カップリングコンデンサとは、信号電流のみを通過させ、直流電流を遮断するコンデンサのこと。
コンデンサは電気を蓄えたり放出したりする「電子部品」のことで、カップリングは「結合」という意味です。
電子回路に送られる交流電流は微弱なため、一般的な電子機器では直流電圧に交流信号を合わせて処理します。
ですが、ICやトランジスタなどでは動作条件が異なるため、一度合わせた交流信号を外して別の交流信号に合わせる必要があります。
この処理を行うのがカップリングコンデンサになります。
たとえば、増幅回路でそれぞれの回路の入力側にカップリングコンデンサを取り付けます。
すると、直流は遮断されて交流電流だけを通過させることが可能となります。
つまり、カップリングコンデンサによって回路間を「結合」しているのです。
また、カップリングコンデンサはノイズ対策にも貢献します。
異なる電源間を通過する信号線のグランドを共通化すると、複数のノイズが発生し倍増します。
この時にカップリングコンデンサを使うことで、ノイズの合流を防ぐことが可能となります。
たとえば、複数の電源をまたぐ信号で、グランドの電圧降下をなくすことは不可能に近いですが、DC成分をキャンセルすることで電源間の段差を防ぐことができます。
また、電子機器が動いて電圧ドロップと高調波ノイズが発生した際、バイパスコンデンサでノイズを軽減し、さらに消費された電荷を電源が補充することでノイズを解消します。
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