電解コンデンサ
コンデンサ(独: Kondensator、英: capacitor)とは、電荷(静電エネルギー)を蓄えたり、放出したりする受動素子です。
キャパシタとも呼ばれます。日本では蓄電器(ちくでんき)などとも言われます。 電気を蓄えたり放出したりすることができる電子部品です。直流を通さず絶縁したりする働きもあります。電子機器に欠かせない部品で、電子回路では必ず使います。
この素子のスペックの値としては、基本的な値は静電容量(キャパシタンス/英: capacitance)です。
コンデンサには多数の種類があります。
・アルミ電解コンデンサ
ケミカルコンデンサ、または単純に電解コンデンサと呼ばれています。アルミと別の金属を使っています。アルミの表面に形成される酸化被膜(酸化アルミニウム)は電気を通さないため、誘電体として使われます。安価なうえ、誘電体層が非常に薄く大容量が得られるため、大容量コンデンサとしてよく活用されてきました。しかし、サイズが大きいこと、周波数特性が良くないこと、液漏れによって誘電体の損失が起こるリスクがある等の欠点もあります。
・タンタル電解コンデンサ
タンタルコンデンサは金属タンタル粉体を焼結したものを陽極とし、誘電体に五酸化タンタルを活用します。アルミ電解コンデンサよりも小型で周波数特性や温度特性に優れ、液漏れのリスクが低いです。またアルミ電解コンデンサほどではありませんが、それなりに大容量となります。欠点は希少金属であるタンタルを使用するため、コストが高くなることとタンタル電解コンデンサの故障モードは約90%がショートです。万一ショートが発生しても冗長に配慮した回路設計をしてください。
(その他にもセラミックコンデンサ、マイラーコンデンサなどあります)
コンデンサの働きは、充電や放電を行うことで、電圧の変化を吸収し、電圧を安定させることができます。また、電気の通り道で、余計なノイズを横道にそらしノイズを取り除きます。直流はさえぎり、周波数で信号をより分けて信号を取り出します。
コンデンサの基本は、2枚の金属板で空気や絶縁体をはさんで向かい合った金属板に電圧をかけると、電気が流れます。このとき+と-の電気は絶縁体をはさんで磁石のように引き合います。また、金属板の間は絶縁されていて、電気は流れません。金属板がいっぱいになると電気は流れこめなくなります。電圧をかけるのをやめても+と-は引き合っているので金属板に残ります。これは電気を蓄えている状態です。蓄えることのできる電気の量を静電容量といいます。また、電気を蓄えるのを助ける能力(誘電率)の高い絶縁体をはさむことでも、静電容量は大きくなります。そのような材料を、誘電体をいいます。
電池に代えて、LEDをつないでみた場合は、金属板に電気の通り道ができると、電気はそちらへ流れ出します。これが電気を放出している状態です。蓄えられた電気がなくなるまで、LEDは光ります。蓄えられた電気がなくなると、LEDは消えます。これがコンデンサのしくみです。
*電解コンデンサは+と-の極性があるので逆に接続をすると破裂することもあるので注意が必要です。ノイズ対策としては電解コンデンサは高い周波数に対して直流抵抗が大きいのであまり使われずに、セラミックコンデンサが一般的にはよくつかわれます。
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