ノイズ対策の用語集

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特性インピーダンス

特性インピーダンス

特性インピーダンス(とくせいインピーダンス、英語表記:characteristic impedance・surge impedance)とは、伝播媒体を使って交流電気エネルギーを伝達する際に伝播媒体中に発生する電圧と電流、または電場と磁場の比のことです。

一般には交流を伝送する分布定数線路と電磁波の媒体(真空と誘電体)での概念です。要するに、特性インピーダンスとは、分布定数回路において、伝送線路の特性を表す量となります。伝送する線路を限度なく長く伸ばすと、線路上において、どの点でも電流と電圧の比Zは一定になります。そこで、ある伝送線路をかりに無限に長く伸ばした時のZの事を、この線路にもともとある、特性インピーダンスと呼びます。 2つの線路の特性インピーダンスが同じでないと、伝送線路を他の線路と繋げる時、反射波が出て、伝送に無駄が生じます。負荷のインピーダンスと線路の特性インピーダンスが同等でないと、伝送線路を負荷で終端する場合に、反射波が発生して、負荷におけるエネルギー消費に無駄が生じます。線路間での特性インピーダンスの違いを減らすには、インピーダンス変換器を間に挟むことで解消されます。 たいていの場合、ケーブルやネットワーク機器などでは、特性インピーダンスは50Ωに統一されています。一般的に使われる「抵抗成分」の意味ではないことに注意が必要です。 特性インピーダンスという概念が特別重要となるときは、エレクトロニクス機器の設計現場において、LSIの間をつなげる伝送線路を設計する場合です。 例えば、伝送線路の特性インピーダンスを材料や構造を調整することで50Ωにするとするならば、終端部に接続する終端抵抗の値を同じ50Ωに設定しなければいけません。これを「インピーダンス整合をとる」といいます。 インピーダンス整合がとれていない場合は、終端部分で大きな反射波が出てしまいます。通常、デジタル信号は正形波の理由で、高周波の信号成分が多く含有しています。このため、高周波成分の反射が伝送信号を歪ませる原因となります。その結果として、放射電磁ノイズ(EMI)の発生源となったり、正しい情報を伝えられなかったり、する可能性があります。

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