クロストーク
クロストーク、日本語では“漏話”と呼ばれる現象です。
他の通話の内容が漏れ聞こえて来るという理由から、アナログ電話時代に名付けられましたが、現在の高速デジタル信号においては、他の信号配線に影響を与える、他の信号配線からの影響を受けるという信号品質が劣化するという意味です。要するに、同じ配信または異なった配線間での信号が他の導体へ移る事象を「クロストーク」と言います。
一言でクロストークと言っても、信号送信部の近くで生じる近端クロストーク(NEXT)と受信端近傍で生じる遠端クロストーク(FEXT)があります。
近端クロストークは、並行して走る信号線において、反対方向の信号を伝える場合に問題となるクロストークで、受信側の弱まった信号に、送信側の弱くなっていないクロストークが加わります。
逆に遠端クロストークは、並行して走る信号線に同じ方向の信号を伝える場合、問題となるクロストークで、信号、クロストーク共に弱まっていきます。クロストークは信号線全てで発生しているのですが、受信側における統合されたクロストークの大きさが問題となります。遠端クロストークではクロストークも信号と同様に弱まっていきますが、近端クロストークでは弱まった信号に対して弱まっていないクロストークが加わるので、近端クロストークの方が伝送の品質に大きな影響を与えます。
クロストークと周波数の関係ですが、クロストークは送信される電気信号の周波数に比例して増えていきます。これは、より対線の配線容量の性質によるものです。ですので、信号の周波数が高いと減衰量が大きくなります。
クロストークとケーブル長さの関係は、ケーブルが長くなるにほど電気信号は伝送距離が伸びるので、弱まります。クロストークは遠端に比べて信号のパワーが最も強い機器の近端の方が問題になります。このためクロストークは配線の長さには影響されないといえます。
クロストークを抑えるために必要なことはこちらを参照ください↓
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その他ノイズ対策に役立つ用語はこちらからご覧ください↓
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