ノイズ対策の用語集

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絶縁距離

絶縁距離

絶縁距離とは、導電体同士を短絡(ショート)させないための距離のこと。

電気を空気で絶縁するには一定の距離が必要となるため、空気中で絶縁するために必要な距離を絶縁距離と呼んでいます。

つまり、この絶縁距離が正しく保たれていないと電気は空間を通電してしまうため、必ずある程度の距離を確保しなければなりません。

絶縁距離が確保されていないと、短絡(ショート)を起こすことになります。
電気製品などで短絡(ショート)が起きれば、過剰な電圧による機器の損傷や火災の発生など大きな事故にもなりえます。

そのため、製品の設計上で守らなければならない絶縁距離はUL規格などで決められています。

つまり、製品の設計にあたり絶縁距離が具体的にどの部分を指しているのかを知っておくことが不可欠といえます。

代表的な絶縁距離には、空間距離(clearance distance)と沿面距離(creepage distance)の2つがあります。

空間距離(clearance distance)は、2つの導電性部分の空間を通る最短距離のことで、沿面距離(creepage distance)は2つの導電性部分間の絶縁物の表面に沿った最短距離のことです。

空間距離では、溝の有無で絶縁距離に影響はありませんが、突起がある場合は突起の上を飛び越えて距離を測るため、注意が必要です。

一方で沿面距離は、導電部間に溝や突起があってもそれぞれ外径に沿うように距離を測るため、絶縁距離にどちらも影響を与えることになります。

絶縁距離は一律ではなく、製品カテゴリや環境汚染度、電源・電圧の大きさや部品によって規格値が定められています。
電気機器の安全のために、絶縁距離の算出方法をしっかりと理解して対応できるようにすることが大切です。

 

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