並列終端
並列終端とは、終端抵抗の方式の一つで、負荷端に並列に抵抗を入れて特性インピーダンスの整合に近づけさせる方式のこと。
終端抵抗とは、高周波信号のエネルギーを抵抗器によって消費させるものです。
ケーブルやプリント基板パターンの末端での不要な信号反射を防ぐために使われます。
この終端の方式として「直列終端」と「並列終端」の2つがあります。
直列終端では、信号源側に直列に抵抗が入り、信号源インピーダンスを特性インピーダンスと整合させます。
一方で、並列終端では、受け側のデバイス近くに「信号線と電源間」および「信号線とGND間」に抵抗が入ります。
反射ノイズをインピーダンス整合して終端で抑えています。
代表的な並列終端には、テブナン終端やRC終端があります。
並列終端の最適な配置場所は、最終受信端の後ろになります。
なぜなら負荷のできるだけ近くに抵抗を配置することで効率をあげることができるからです。
そのため、配置場所は受信端のすぐ横が一番良いとされていますが、設計によっては置けないこともあるでしょう。
その場合、少し離れた場所に設置するのですが、配置する場所によってはノイズ対策の効果が変わってしまうため注意が必要です。
終端抵抗からのスタブの長さはできるだけ短くすることが大切です。
設計によって長い終端ラインが必要であれば、フライバイ終端を使用するといいでしょう。
また、シングルエンド信号であれば、グランドの間に抵抗を接続したり他の基準電圧の間に接続したりすることも可能です。
並列終端は、低い抵抗値でグランドや電源とつなぐため、電力の消費が大きくなるというデメリットもあるので注意しましょう。
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