電磁ノイズ
電磁ノイズとは、電子回路や電子機器に障害を与える電磁波のこと。
電子機器や通信機器に強い電磁波が加わると、動作に不要な成分(ノイズ)が発生し、想定外の動作を引き起こしたり性能劣化を発生させたりします。そのため電磁ノイズ対策は設計上で大切な工程になります。
電磁ノイズ対策として、2つの方法が考えられます。1つ目は「電子機器から発生する電磁ノイズをおさえる」、2つ目は「電子機器へ侵入する電磁ノイズをおさえる」です。
「電子機器から発生する電磁ノイズをおさえる」ことをEMI対策もしくはエミッション対策と呼びます。「電子機器へ侵入する電磁ノイズをおさえる」ことをイミュニティー対策もしくはEMS対策と呼びます。
これらの両方の対策を取ることをEMC(電磁両立性)といいます。EMCは、電気製品や電子製品のシステム内の全デバイスが意図された電磁環境にて正常に機能する状態と定義されています。
近年はIoTが発達し、電子機器の基板は小型化や高機能化が進んでいます。そのため、多くのICや受動部品が高密度で基板に実装されています。つまり、部品同士の間隔がとても狭く電磁干渉が起こりやすくなっていると言えます。
さらに、CPUのクロック周波数が高くなっていたり多機能化でクロックの種類も増えていたりすることから放射ノイズの発生が複雑化しています。機器のハウジングはプラスチック化が進んでいることもあり、電磁波が漏洩しやすくなっています。これらのことから様々な電磁ノイズの要因を念頭に置いた配線やレイアウト、さらにはEMC対策部品の実装が不可欠となっています。
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