電磁界解析
電磁界解析とは、電場と磁場に関する現象や振る舞いを解析すること。
英語ではElectromagnetic Field Analysisと表記します。
電子機器の製作には、電磁波、伝導ノイズ、EMCなどの課題があります。
プリント基板設計では電子部品、配線、電源、GNDプレーンからの放射ノイズを抑える為、対策を行う事もあります。
ケーブル、筐体などからも放射ノイズは発生します。
必要のない電磁波が電子機器などに影響を与えた場合、故障や誤作動を起こしてしまいます。
そういった電子機器とならないよう製品の開発段階で電磁界解析を行い、可能な限り問題点を抽出し、改善しておくことが重要になります。
ただ試作と修正を繰り返すと時間とコストがかかる為、電磁界シミュレーションを使用します。
パソコン上で電磁界解析が行えるため、時間とコストを大幅に削減することが出来ます。
電磁界解析の方法としての主な計算方法は3つあります。
周波数領域での解析法にモーメント法(Method of Moments;MoM)と有限要素法( Finite Element Method ;FEM)、時間領域での解析法では有限差分領域法( Finite-Difference Time-Domain ;FDTD)があります。
・モーメント法(MoM)は、構造の表面や境界での解析には適しているが、複雑で不均一な構造の解析には適してない
・有限要素法(FEM)は、複雑な形状の解析に適しているが、複雑なメッシュ生成に時間がかかる
・有限差分領域法(FDTD)は、時間領域での解析に適しています。全空間のメッシュが必要で解析に時間がかかる
電磁界解析(シミュレーション)は、製作後の実機評価でノイズ問題を発生させないためにも非常に有効となります。
たとえば、DC/DCコンバータ回路ではスイッチング動作する際にノイズを発生します。そのため、開発の初期段階からのノイズ解析に対応する必要があります。
また、すでにノイズ問題が発生した場合にもその原因を究明して解決するために電磁界解析は有効といえます。
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