ノイズ対策の用語集

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3端子コンデンサ

3端子コンデンサ

3端子コンデンサは、一般の2端子コンデンサの周波数特性を改善するために、リード端子の形状を工夫して作られたセラミックコンデンサです。

3端子コンデンサは2端子を貫通端子とし、1端子をGND端子としています。入出力電極が貫通端子となり、2つの端子は導通しています。この入出力電極(貫通端子)とGND電極(GND端子)間には誘電体がありコンデンサとして働きます。
電源ライン、信号ラインに入出力電極(貫通端子)を直列に接続し、GND電極はグランドに接続します。

この接続により、入出力電極のESL(残留インダクタンス)はグランド側に入らないため、グランド側のインピーダンスは極めて低くなります。
また、入出力電極(貫通端子)のESLはノイズの経路に直接挿入されることによって、ノイズを落とす(挿入損失を上げる)方向に働いてくれます。

この構造から3端子コンデンサは非常に低いESLに加えて、ESR(直列等価抵抗)も低く抑えてあり、同サイズで同静電容量の2端子タイプに比べ高周波特性の大幅な改善が可能です。

 

3端子コンデンサにはチップ型も存在します。電極構造を変えることにより、高周波の性能を向上したのがチップ3端子コンデンサです。
チップ型はリード型に対して、チップ形状のためリード線がなく、リード分の残留インダクタンスがなくなります。
さらに、内部電極をはさむようにアース電極が積層された構造で3端子にすることで、グランド側は短い距離で接続されるため、この部分でもインダクタンスはごく僅かなものになります。
また、グランド側は両端に接続されているため、並列接続となり、さらにインダクタンスは見かけ上半分になります。

 

●3端子コンデンサの特徴
このような構造から3端子コンデンサは2端子コンデンサと比較し、ESL及びESRが極めて小さいため、自己共振周波数が高く、高周波特性の大きな改善が得られ、高い雑音抑制効果が得られます。
また、複数個のコンデンサを必要とする低周波リップルと高周波EMI対策については、高容量3端子コンデンサをもちいることにより、使用素子を削減することが可能となります。

注意点として、グラウンド面に雑音成分を逃すため、雑音成分が流入するグランド面のパターンをなるべく太く短く設計し、インピーダンスを極力低く抑える工夫が必要になります。

 

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