今回はダンピング抵抗の値による波形の違いをシミュレーションしてみます。
ダンピング抵抗の値を変えて、どのように波形が変わるか確認します。
抵抗は0Ω(無し)、22Ω、33Ω、56Ωで送信端側に取付けて確認してみます。
(ドライバから抵抗までの距離5mm、抵抗からレシーバまでの距離50mmで確認)
●0Ω(無し)で確認してみます。
オーバーシュートが非常に大きく、リンギングがあります。
デバイスの破壊や、跳ね返りの信号電圧が閾値を超えそうな為、誤作動を引き起こす可能性がありそうです。
抵抗は0Ω(無し)では良くなさそうです。
●22Ωで確認してみます。
オーバーシュートがかなり小さくなりました。
リンギングも小さくなっています。
●33Ωで確認してみます。
オーバーシュートも小さくなり、リンギングがほとんどなりました。
●56Ωで確認してみます。
オーバーシュートもほぼなくなりきれいな波形になりました。
以上の事から、今回のデモの回路では抵抗の値は56Ωが良さそうです。
抵抗追加は波形改善の対策としては簡単に行う事が出来ます。
シミュレーションでは抵抗値を変えて、すぐに確認ができます。
今回は抵抗値だけを変えて波形を見てみましたが、
ドライブ能力、基板の仕様、配線方法等の組み合わせでどんな波形になるかが決まり、
ダンピング抵抗も必要/不要/抵抗値が決まります。
直列終端(ダンピング抵抗)を取り付ける時は最適な値を確認する事が大切になります。