前回は、一筆書き配線時の波形でレシーバ側にそれぞれダンピング抵抗を追加して波形を確認しました。
今回は、1対多のBUS信号などを一筆書き配線をしている信号についてドライブ側にダンピング抵抗を入れた場合と、レシーバ3つの終端になるレシーバ側に終端抵抗を追加した場合で波形がどのように変化するかシミュレーションで確認をしてみたいと思います。
●ドライブ側にダンピング抵抗33Ωを追加した場合の波形は下図となります。
リンギングが発生しており、反射の影響か、IC2側のエッジに段付きが見られます。
●回路図に終端になるレシーバ側に終端抵抗を追加し、ドライブ側のダンピング抵抗は「0Ω」として削除しました。
終端抵抗は配線インピーダンスに合わせる必要があります。
配線インピーダンスは73Ωくらいありますので、終端抵抗は、70Ωとし、波形を確認してみます。
上記を比較した結果、ドライブ側にダンピング抵抗33Ωを追加した時の波形に比べてレシーバ側に終端抵抗70Ωを追加した回路のほうが、エッジに段付きが無くなり、反射が収まりました。
信号の振幅も減少し、波形が改善されました。
消費電力が増加するなどの性質もありますが、パターン設計時にはスペースの関係などで思うような配置、配線も出来ない事もありますので、ドライブ側にダンピング抵抗を追加するか、レシーバ側に終端抵抗を追加するか、状況で変えても良いかと思います。