プリント基板技術者のつぶやき

高速信号関係

シリアル伝送

パラレルデータ伝送は、8bitデータを扱う時代から 16bit → 32bit → 64bit と拡張して行き、バス幅を増やす事によって、大量のデジタルデータ伝送をするようになって来ました。

bit数が増えるにつれて基板配線やケーブルの本数が増えて大きなスペースを取るようになり、また、多くの本数のデータ線遅延差(スキュー)を気にする必要があるため扱いづらくなってきました。

そこで、高速クロックを使って多bitデータを時間軸に並べて1本の配線で送る
「シリアル伝送」が使われるようになりました。

当初は幾つかのシリアルデータ信号とクロック信号1本がセットで扱われていましたが、シリアル信号1本だけでの伝送を可能とするために、受信側でクロック生成ができる取り決めがされた伝送方式ができました。代表的な方式が 8B/10B です。別で送っていたクロック信号とのスキューを気にする必要が無くなるため
送受信性能が上がり、さらに高速化が進みました。

また、シリアル伝送は高速信号なために受信エラーが増えましたが、パリティビットを付加するなどで対応されてきました。こういったことから、シリアル伝送は様々なフォーマットで取り決めがされて伝送されています。中には、データの 0や 1が長く続かないように変換して信号安定化をしたものなどもあります。

次回は、差動信号について

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