以前に話を出しましたが、コンデンサには端子部分などにL 成分があるため、パスコンとして使った場合の周波数特性はV字型の特性となってしまって高周波のノイズ減衰特性を悪くしています。その L 成分のことを ESL と言います。
ESL が小さい部品であればパスコンとして使う時の性能が良いことになります。そういった目的のために作られたのが、LW逆転コンデンサや3端子コンデンサです。
LW逆転コンデンサは、チップコンデンサの長手側が電極端子になっているもので、端子が広い=パターン接続部が広い= L が小さい、端子と端子間の距離が短い=電流距離が短い= L が小さいというものです。
3端子コンデンサは、2つの電源スルー電極に接地電極を持つコンデンサで、電源から接地への電流経路が極めて短いことと、電流経路が4本並列に形成される効果で ESL を大幅に小さくすることができています。
一般的なセラミックコンデンサでパスコンを多く取り付ける必要がある場合には、LW逆転コンデンサでパスコン数を1/2に、3端子コンデンサで1/4にできると言われています。
次回からは、GNDアースについて