プリント基板技術者のつぶやき

GND関係

べたGND

今回からGNDについての話をします。

GNDはつまり0V電位の電源ですが、ただそれだけではなく多くの意味と役割を持ちます。電源や信号の全ての電圧基準であり、信号配線のリターンパス経路にもなります。電源ノイズをパスコンで逃がすのはGNDです。シールドや信号ガードするのも通常はGNDを使います。ディジタル信号主流で多層基板が多くなり、べたGND層を1層以上持つようにするのが普通になっています。

そうする理由は、最初に挙げたようにGNDには様々な役割があるためにGNDを大きく・広く・強くしたいのです。GNDのインピーダンスを出来るだけ小さくしたいため、GNDを広くして縦横無尽にGND間を接続して強化します。理由はノイズの広がりを防ぐためです。

基本的にGNDは全ての回路の基準電圧になっているのですが、その基準となるGNDのインピーダンスが高いと、電位差が生じて同じGND間でもノイズが見えてしまうからです。

オシロスコープのプローブGNDをどこに付けるかで信号波形が変わってしまったと言う経験がありませんか?

超高周波だと仕方の無い面もありますが、GNDの位置で波形が変わってしまうのはGNDインピーダンスの問題で、GNDどうしに電位差が出来てしまっていることも理由になります。

こういったことが少しでも減るように、べたGNDを強化する事が最近のディジタル回路基板では主流になっています。

次回は、リターンパス

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