多層基板では、GND強化のために、べたGNDを1層以上持つ場合が多いことを前回書きました。
両面基板を選ぶ場合は、配線層に2層程度必要だがコスト優先なので、べたGND層をあきらめて両面基板にしているということだと思います。ですから、2層のうち1層をべたGNDにできることは、ほとんどありません。でなければ、コスト優先で片面基板を選ぶだろうからです。
コスト最優先でなければ4層基板でべたGND層と電源層を内層に入れる基板構造をお勧めします。なぜならば、両面基板では、べたGND層が無いことによってノイズやEMIに対してかなり貧弱な基板になるからです。
では、両面基板のGNDはどのようにすれば良いでしょう。
できるだけ太く、できるだけ短く、を考えて配置・配線をします。電源も同様に配線するとなお良いと思います。基板表面の空いたスペースはGNDべたで埋めて、A-B面のGNDをビアでしっかり接続することも重要です。高速の信号線が長い配線にならない様に部品配置段階で考慮することが重要です。
べたGND層にはならないですが、べたGND層によるインピーダンス低減やリターンパス確保の利点に出来るだけ近づけるようにGNDを強化していくことで、少しでもノイズに強い基板にしていくことが必要です。
次回は、アナログ回路のGND