前回、GND分離について書きました。GND分離をすると必ず必要になってくるのが、GNDどうしをどこかで接続する事です。その場合には “一点アース” を実施する事がほとんどだと思います。一点アースは、共通インピーダンスを持たず他回路の電源電流変動に自回路が影響されないための方法です。
しかし、一点アースで GNDどうしを接続する場所の選定が悩みどころになって来ます。
回路電源の供給源、つまり電源回路ブロックの近くに向かった位置でGND接続するのが良いと思いますが、基板上の各ブロックの配置によってはデジタル回路からのノイズを拾いやすい地点になっているかも知れません。
また、電源供給源が1箇所であれば良いですが、電源系統が複雑な構造の場合には判断が難しくなります。ですので、一点アースの接続位置決定はかなりの難問になってしまうと思います。
一点アースは 100点を狙える方法だけれども、少しでも間違うとすぐに赤点になってしまうものだと考えます。
それに比較して、ベタGNDでは 80点になってしまうが、安定して 80点程度にする事が出来るという事です。
前回も書きましたが、不要輻射まで考慮するにはGND分離と一点アースは試行錯誤が必要になってしまう事が多く、何度も基板試作する事が出来るのならば構いませんが、試作回数を減らしたいのであれば全ベタGNDの方がベターだと思います。
次回は、GNDガードについて