GNDガードとは、信号線と同じ層の両隣にGNDパターンを這わせるもので、主にクロストークを防止する目的で用います。
同じ層の両隣のGNDパターンが基本的なGNDガードですが、信号線を投影した形で上下の層をGNDにしたものも垂直方向のGNDガードと言います。両隣と上下をGNDにしたものを4方向GNDガードとも呼びます。
近くにGNDパターンを置く事でGNDと電磁的な結合が強くなり、それを飛び越える他のパターンへの結合、つまりクロストークが減る事になります。
気をつけなければならない事ですが、GNDガードのパターンが安定したGNDである必要があります。
GNDガード自体の多くは細いパターンになりますから、内層のベタGNDと接続する事で安定させます。
パターン長さ20mm程度以下には1個のGNDビア接続が必要だと思います。
信号入出力の末端近くのGNDガードがGNDビアやICのGND端子との接続が出来ずに開放端になっている基板を
見かけます。
信号線の端っこまでGNDガードをきっちり沿わせたいためにそうしている場合があるようですが、とても良くないと思われます。
不安定なGNDガードは、GNDガード自体がクロストークを増大させる側になってしまう事があるようですので、GNDビアが打てる所までのGNDガードにして、その先は取り除いた方が良いです。
それが嫌ならGNDガードをなくしてスペースを空けただけの方が良いです。
また、開放端パターンはアンテナになるためEMC放射に悪影響する不要物になります。