前回は、大電流基板を設計するポイントとして、【パターン幅を太くする】方法についてご紹介しました。
今回は、【銅箔厚を厚くする】方法をご紹介したいと思います。
はじめに、一般的に銅箔厚35[um]のパターンにはパターン幅1[mm]に1[A]程度流せるという考えかたがあります、と前回ご紹介しました。
この考え方をベースに【銅箔厚を厚くする】方法のメリット、デメリットをご紹介します。
まず、普通の基板の銅箔厚(銅箔厚35[um])を2倍の70[um]にした場合、パターン幅1[mm]のパターンに流せる電流量は銅箔厚に比例して2倍の2[A]程度流すことが可能となります。
よって、前回ご紹介した例を挙げ比較すると、銅箔厚35[um]の場合MAX=10[A]電流を流す経路を設計するとパターン幅が10[mm]程度必要となりましたが、銅箔厚70[um]の場合MAX=10[A]電流を流す経路を設計するとパターン幅が5[mm]程度にすることが可能となります。
このように、銅箔厚を厚くするメリットは、大電流経路でも比較的小さなパターン幅で設計することができるようになります。