前回は、大電流銅箔層(厚銅の層)を基板の内層に設定する方法をご紹介しました。
今回は、大電流が流れる基板と電流を制御する基板を分離して2枚構成とする方法についてご紹介をしたいと思います。
この方法は大電流が流れる部分と、大電流を制御する部分を別々に分離して2種類(大電流部の基板と制御部の基板)の基板の設計を行います。
この方法のメリットは、大電流部と制御部が分離出来るので、
①普通の銅箔厚の基板で使う部品の足の間隔の狭い部品が使えること、
②パターン幅設計のミスの発生を防ぐこと(前回ご紹介した内層と外層の銅箔厚の違いよるパターン幅差異を防ぐ)
が出来ます。また、場合によっては基板の省スペース、コスト削減が出来ることもあります。
このように大電流基板を設計する際には、確保可能な基板サイズや使用する部品の仕様によっては、基板を分離した方がメリットを発生させることが出来る場合があります。