前回は挿入部品タイプのFETの取り付け用パッドの応用設計例をご紹介しました。
今回は、プリント基板の小型化を考慮したタイプの表面実装タイプFETの取り付けパッドの設計方法をご紹介します。
一般的な表面実装タイプのFETの端子配置は図1のような配置となります。
Gate端子とSource端子は部品の足、Drain端子は部品のボディーの直下に端子があります。
図1一般的な表面実装タイプのFETの形状
大電流が流れる端子はDrain端子とSource端子となるのでパターンの配線のイメージは図2のようになると思います。
図2表面実装タイプのFETの配線例
電源のスタートからDrain端子へ接続する経路を桃色、Source端子から次の素子へ繋がる経路を青色としました。
今回のポイントはDrain端子のレイアウト方法です。Drain端子はFETの放熱端子としても機能するので放熱対策としての周辺にスルーホールを打つことが一般的です。
この対策を実施する上でFETのDrain端子の周辺に放熱用のスルーホールを設置してしまうと図3のようにスペースを多く消費してしまうケースがあります。
図3放熱対策用スルーホールを設置する例
この放熱対策をよりコンパクトにする為にはDrain端子に放熱用スルーホールを打つ方法が効果的です。
この方法でコンパクトにレイアウトした例を図4に示します。
図4 Drain端子に放熱用スルーホールを設置する例
今回は表面実装タイプFETの取り付けパッドの設計方法をしました。
次回はこの設計方法の注意点をご紹介します。