前回まで、大電流経路の設計方法、大電流基板のレイアウト方法の一部をご紹介しました。
今回は、厚銅基板のシルク印刷、シルク文字の配置に関してご紹介したいと思います。
今回の事例は表層銅箔厚が300[um]程度の厚銅基板を例としてご紹介します。
図1に今回の事例の図を示します。
表層銅箔厚が300[um]程度の厚銅基板になると基板の表面は銅箔がある場所と銅箔がない場所で大きな段差が出来てしまいます。
よって、図1の左側の”10”のように銅箔がある場所または、銅箔が無い場所のどちらか一方の平らな部分でシルク文字を配置出来れば問題が無いのですが、銅箔がある所とない所の段差をまたぐように配置したシルク文字は図1の右側の”10”のように銅箔の表面と側面を沿って文字が印刷されてしまいます。
そのため、シルク文字が小さすぎたりすると、シルク印刷が不鮮明となるケースもございます。
銅箔が有る所と無い所の段差をまたぐようにシルク文字を配置しても文字が小さすぎなければ、読み取れないほど文字が潰れることはないと思いますが、対策としては、銅箔がある場所と銅箔がない場所の段差を避けてどちらか一方の平らな部分でシルク文字を配置することが望ましいです。