半導体以外の非アクティブな部品の代表は、R:抵抗、C:コンデンサ、L:コイル になりますが、それら以外の回路部品である基板パターンやコネクタやケーブルなどの電気特性を表す場合には、R, C, L を使った等価回路やパラメータ特性で表現します。
等価回路は、その部品の電気経路に対して直列の R, L とGND間の特性の G, C で表されます。
1つまたは複数の R, L, G, C で表現できるものを「集中定数」と言い、R, L, G, C 等価回路が無限に分布していると考える場合を「分布定数」と言います。
分布定数は単なる回路表現はできないため、周波数特性で表す Sパラメータなどを用います。
では、どう言った場合が集中定数で良くて、どうなると分布定数が必要になるかと言うと、取り扱う周波数と対象部品の大きさの比較で決まってきます。
周波数の波長よりも十分小さい形状の部品や配線であって近似可能な場合には集中定数を用いる事ができます。
部品の寸法が信号波長に対して無視できる場合・・・集中定数
部品の寸法が信号波長に対して無視出来ない・・・・分布定数
(FR-4基板上の波長は、1MHz:160m, 1GHz:16cm)
おおよそですが、無視できる境目は波長の1/4程度と言われています。
普通の大きさのパターンや部品では、GHz帯になってくると集中定数では正確な表現ができなくなるため、分布定数で特性表現する事が必要になってきます。
ケーブルなどの長いものでは、もう少し低い周波数の場合からの適用が必要になってきます。
次回は、特性インピーダンスについて