スイッチング電源がノイズ源になりやすいのは、電流を貯めて吐き出す動作にあります。
下記の降圧型を例に、まずは電流と電圧の変化を見ていきます。
①FET:Qswをオンにする。
②電流:Iinが流れ始める。
③Qswのドレイン端子の電圧がVinまで上昇する。
④Iswはコイルの影響で少しずつ電流が増えていく。
⑤コイルに電流を十分流したらQswをオフにする。
⑥Iswが遮断される。
⑦コイルが電流を誘導しIoutを流し続ける。
⑧Qswのドレイン端子の電圧が負電圧になる。
⑨Dを介してGNDからコイルへIdが流れる。
⑩コイルの誘導が弱まりIdが減っていく。
⇒FET:Qswがオンする。(①)
ここでポイントのなるのが、
経路の違うIswとIdが合流してIoutが流れ続けているいる点です。
リップルノイズの対策は3つのポイントがあります。
Point A)
コイルに流れるノコギリ状の電流変化をコンデンサで平滑し、
負荷の要求に答えられる電源にする。
Point B)
Iinは極端な電流変化(チャージと無負荷)が断続的に
発生するので、入力電源が振り回される。
Point C)
Qswオフ時のIdが原因でグランドにノイズがのることがある。
スパイクノイズはQswのスイッチングが影響します。
効率のアップはQswとDがキーになります。
次回は、スイッチングの周波数についてです。