プリント基板技術者のつぶやき

EMS参考情報

EMS障害調査編 – 事象の観察方法 –

●EMS障害を解く手がかり

不具合の発生した現場の情報収集と現場検証を素早く行います。

単純ですが、外来ノイズがあった状況が残っている段階で調査出来るかが明暗を分けます。

EMS障害の対策で難しいのは、外来ノイズの要因が推測しきれない状況に陥り易いのと、個体によって発生確率が全く違うことです。

例)電波の干渉を起こす要因(電子レンジなど)が把握出来なければ、調査は難航する。
例)静電気の伝達経路がケースのバリであった場合個体差が著しくなる。

即ち、
  ①発生した現象
  ②発生しやすい調査対象の特定
  ③発生しやすい環境
を正確に収集するためには、スピードが大切になります。

【情報収集ポイント】
・発生した現象の詳細
 (停止状態,停止時刻,イベントログ,異音,発熱など)
・温度,湿度,天気(乾燥,雨,落雷など)
・接続状況(インターフェイス,電源,アース)
・トリガになったと疑われる現象の確認 
 (筐体タッチ,電熱器や照明のオフオン,蛍光灯のジリジリ音など)
・他の電気機器で異常
 (音響機器のノイズや画面のフリッカなど)は無かったか

●情報共有を徹底しよう

情報収集や現場検証したらその情報を可能な限り多くの関係者で共有すると良いでしょう。

外来ノイズの正体を特定するのはとても大変です。

外来ノイズの影響を受けやすい製品単品で使っていたハード,ソフト開発者や試験担当者が良く似た現象を知っている場合があります。

観察眼が肥えていることもあり、この部分を触ると再現するなど大変貴重な情報が得られるとがあります。

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