電源配線やベタパターンなど太い配線を行うことがありますが、上記の例では部品をはんだ付けするランドが、太い配線の中に埋まった状態となっています。電気的には問題ないですが、部品取り付け時にはんだを溶かすための熱が逃げてしまい、はんだが溶けず取り付け出来ないということも考えられます。放熱基板などを使用している場合、特にはんだが溶けにくくなります。
太い配線や、大きなベタにはんだ付けランドを接続する際は埋まらないように注意します。上記の様にはんだ付けするランドの周辺をカットし、サーマル処理とすることではんだ付け時のランド周辺の熱を逃げにくくします。はんだ付け部の温度の低下を抑えることができますので、リフローや手付け時にはんだが溶けやすくなります。
プリント基板を設計する際は、電流に対応した配線幅の確保も重要ですが、部品実装時の事も考えて対策する必要があります。設計や基板製造上問題がなくても、部品実装時に問題となることがあります。部品実装時の事を考慮して設計を行なうことで品質向上につながります。