プリント基版の設計段階から行うノイズ対策

発熱を考慮したパターン設計のポイント発熱を考慮した
パターン設計のポイント

高い放熱性の銅インレイを検討する

プリント基板では発熱量の大きいFETやパワーデバイスに対して、部品の直下や背面パッドなどの上にサーマルビアを複数配置して放熱対策することがあります
上記の例ではサーマルビアを複数配置して放熱を行っていますが、基板サイズや放熱するベタの大きさによっては放熱対策が不十分な場合があります。
多層基板の場合、内層のベタなども放熱用に使用ができますが、熱対策が不十分だと性能を発揮できないばかりか、寿命が短くなったり故障する可能性があります

発熱する部品直下のサーマルビアだけでは放熱対策が不十分な場合、銅ピンを圧入する方法もあります。
この方法は銅インレイと呼ばれ、発熱部品の直下に銅ピンを圧入することで、基板へ放熱するのではなく、
発熱部分から直接金属のケースやヒートシンクへ放熱することができます
銅ピンが埋め込まれ、メッキ処理を行う事で部品の実装が可能となり、サーマルビアより大きな放熱効果が期待できます

放熱に使用されるアルミ基板では、片面実装になったり多層板が使用出来なかったりと制約がありますが、
銅インレイの場合は両面実装で多層基板も可能です。
プリント基板を設計する際は、サーマルビアだけでは不十分な場合があるため、ケースやヒートシンクも含めた総合的な放熱対策を考慮することが大切です。

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