プリント基板の内部で複数の配線を取り扱う際には、ノイズの伝播を考慮してどの層と隣り合わせ にするかを考慮する必要があります。上記は6層のプリント基板の例ですが、この場合、1,2層、 5,6層の信号層が隣り合っている状態になっており、この場合はお互いにノイズの影響を受けクロ ストークが発生し電子機器が正常に動作しない可能性が高まります。
多層のプリント基板で複数の信号ラインを取り扱う際、例えば6層のプリント基板の場合は、上記 のように1,3層、4,6層の信号層の間に必ずGNDやVCCのベタ層を入れノイズの影響が出ない ようにプリント基板を設計します。こうすることで信頼性の高い、ノイズの影響を低減したプリント 基板を設計・製作することができます。
数種類の信号を一つのプリント基板内で扱う場合は、プリント基板内で隣り合う層の順序にも配慮して設計を行ないます。基本的には信号ライン同士は隣り合わせにならないよう、 間にGND層やVCC層を入れ対策します。上記の例は3層・4層の信号線が隣り合っていま すが、こうした場合はできるだけ距離を離すようにします。なお、5層のVCCは、可能であれ ばGND層とするのがベストです。