ノイズ低減を目的としてICの入力部にコンデンサを使用する場合は、電流の経路に注意してプリ ント基板上の配置を設計します。上記の例では、抵抗からの配線が、ICへの接続とコンデンサへ の接続に分かれています。このような部品配置・回路になるとコンデンサによる想定したノイズ低 減能力を得ることができません。
コンデンサを挿入することでノイズ低減効果を得るには、上記のように、抵抗からの配線が、コン デンサを経由してICに接続されるようにプリント基板の設計を行ないます。このように電流の流れ を考え、正しい経路で配線されているかをチェックすることが、ノイズの小さい回路を設計する上で の重要なポイントです。
ノイズの低減を目的として使用されるコンデンサは、ただICの近くに配置すればよいだけで はありません。電流の流れを考慮し、抵抗と併用する場合は抵抗⇒コンデンサ⇒IC端子と なるようにします。例えば抵抗からの配線が分岐してしまうなど、コンデンサを経由していな い配線は、コンデンサのノイズ低減効果を得られにくくなります。